タイタニック再来?

そのタイタニック号が最後に出航したことで知られるのが、コークの外港である、コーヴ(Cobh)です。コークから列車で25分の距離にある港町です。
現在、コーク周辺の定期旅客船の発着は、対岸にあたるリンガスキディー(Ringaskiddy)となり、コーヴには定期船の発着はありません。しかし、夏を中心に、クルーズがしばしばやってきます。それも、かなり大きな豪華客船です。
着くのは、駅のすぐ横の波止場です。100年を経た今もなお、この風景は、あたかもタイタニック号が再来したかのような錯覚を覚える人が少なくないと言います。
船は大体、朝にやってくることが多いようです。船から降りたツアー客は、一日をコーヴやコークなどで過ごし、夕方に船に戻り、また次の目的地へと出ていく、というのがパターンです。
ここ数年の不景気の影響は、というと、豪華客船で旅するような富裕層には殆ど関係ないらしく、昨年、今年と、むしろ就航回数が増えているそうです。
コーヴは、コークから半日で行って戻れる手軽な観光地なので、行かれる方も多いと思います。春から秋まで、タイミングが良ければこの風景を見ることができます。真冬はさすがに殆ど来ないようです。
鵜飼
バス停の名前
アイルランドに来てすぐの頃、
バス停を見るたびに、
どのバス停も『ADSHEL』とばかり書かれており、
『はて?アイルランドのバス停の名前は、どこでもADSHELっていうのかな?』
と思っていたのですが。
そんなはずはない、と、現地人にこの疑問をぶつけてみました。
そしたら、ADSHELというのは、広告会社だということで、
宣伝広告があればバス停に掲示され、
スポンサーがいなければ、ADSHELとだけ書かれて
スポンサーを待つ、ということなんだそうです。
すっかり謎は解けましたが、
ADSHEL以外に何も書かれていないので(広告希望の方はこちらまで・・・などの表記がありません)
随分と悩んでしまいました。
これからもわかるように、アイルランドのバス停(とりあえずコーク)は、
はっきりいってわかりづらいです!
ただ、バス停サインがあるだけで、
行き先や時刻表など、何も書いていないバス停も多いです。
運がよければ、「△番と□番」と書いてありますが、
これも現地人でなければ、番号だけではどこ行きなのかもわかりません。
ですが、いったん慣れると、どうということはありません。
人間、不便であっても慣れてしまうものですね。
多良岡
バス停を見るたびに、
どのバス停も『ADSHEL』とばかり書かれており、
『はて?アイルランドのバス停の名前は、どこでもADSHELっていうのかな?』
と思っていたのですが。
そんなはずはない、と、現地人にこの疑問をぶつけてみました。
そしたら、ADSHELというのは、広告会社だということで、
宣伝広告があればバス停に掲示され、
スポンサーがいなければ、ADSHELとだけ書かれて
スポンサーを待つ、ということなんだそうです。
すっかり謎は解けましたが、
ADSHEL以外に何も書かれていないので(広告希望の方はこちらまで・・・などの表記がありません)
随分と悩んでしまいました。
これからもわかるように、アイルランドのバス停(とりあえずコーク)は、
はっきりいってわかりづらいです!
ただ、バス停サインがあるだけで、
行き先や時刻表など、何も書いていないバス停も多いです。
運がよければ、「△番と□番」と書いてありますが、
これも現地人でなければ、番号だけではどこ行きなのかもわかりません。
ですが、いったん慣れると、どうということはありません。
人間、不便であっても慣れてしまうものですね。
多良岡
山が少ない国
日本は国土の大半が山という国です。しかし、関東平野は例外的ともいえる広さです。東京に住んでいる人、というのは沢山いるわけで、その人たちは、そんなに山が身近ではないでしょう。しかし、それ以外の地方に住んでいる多くの人にとって、山は遠い存在ではない。それが日本だと思います。
正反対だなと思う国、たとえばオランダです。どこまで行っても平地また平地で、どこにいても、見渡す限り、山なんてありません。
アイルランドはどうか、というと、日本に比べれば山は少ないと思います。しかし国土全体がゆるやかな起伏に富んでいて、オランダのような全くの平地が広がる風景は、これまた多くありません。ただ、山らしい山がある場所は限られています。たとえば当社オフィスのあるコーク市。非常に坂の多い街ですが、言うならば丘であって、山があるわけではないのです。

しかし、アイルランド各地を走り回っていると、突如、山にぶちあたることはあります。そのままどんどんと険しくなる山もありますが、独立峰というんでしょうか、そこを過ぎるとまた平地になる、といった感じの小さな山脈が多い感じがします。その一つが、リムリックとティペラリーの境界にある、これ、ガルティー山脈。山脈、という言葉が正しいのかどうかわかりませんが、いくつかの山が連なっていて、それなりの山に見えます。しかし、その周囲は長閑な平地で、その多くが牧草地です。こういう山の多くは、車で登れるような道路は通じていません。
山というのは、当たり前ですが、周囲より高いからこそ目立つわけで、山が見える地域の人たちにとっては、象徴的な存在でしょう。富士山なんてのはその最たるもので、見える範囲が広いだけに、そして最大の人口密集地であり首都である東京からも見えるだけに、あたかも日本の象徴のようになっているわけです。
アイルランドにはそういった意味での象徴的な山はありません。最高峰とて、標高で言うと1038メートルに過ぎません。富士山の3分の1以下。しかし、それに続く、標高700~900メートル前後の山は結構あちこちにあります。周囲が平地なだけに、その程度の山でもそれなりに高くそびえているように見えます。そういった地方では、山がその地域の一つの象徴にもなっています。
本格的な登山をしたい人には物足りないかもしれませんが、案外とあちこちに散らばっているこの規模の山を歩いて回るのも、アイルランドの自然派志向の人たちの一つの趣味というかトレンドとして定着している感じがします。
鵜飼
正反対だなと思う国、たとえばオランダです。どこまで行っても平地また平地で、どこにいても、見渡す限り、山なんてありません。
アイルランドはどうか、というと、日本に比べれば山は少ないと思います。しかし国土全体がゆるやかな起伏に富んでいて、オランダのような全くの平地が広がる風景は、これまた多くありません。ただ、山らしい山がある場所は限られています。たとえば当社オフィスのあるコーク市。非常に坂の多い街ですが、言うならば丘であって、山があるわけではないのです。

しかし、アイルランド各地を走り回っていると、突如、山にぶちあたることはあります。そのままどんどんと険しくなる山もありますが、独立峰というんでしょうか、そこを過ぎるとまた平地になる、といった感じの小さな山脈が多い感じがします。その一つが、リムリックとティペラリーの境界にある、これ、ガルティー山脈。山脈、という言葉が正しいのかどうかわかりませんが、いくつかの山が連なっていて、それなりの山に見えます。しかし、その周囲は長閑な平地で、その多くが牧草地です。こういう山の多くは、車で登れるような道路は通じていません。
山というのは、当たり前ですが、周囲より高いからこそ目立つわけで、山が見える地域の人たちにとっては、象徴的な存在でしょう。富士山なんてのはその最たるもので、見える範囲が広いだけに、そして最大の人口密集地であり首都である東京からも見えるだけに、あたかも日本の象徴のようになっているわけです。
アイルランドにはそういった意味での象徴的な山はありません。最高峰とて、標高で言うと1038メートルに過ぎません。富士山の3分の1以下。しかし、それに続く、標高700~900メートル前後の山は結構あちこちにあります。周囲が平地なだけに、その程度の山でもそれなりに高くそびえているように見えます。そういった地方では、山がその地域の一つの象徴にもなっています。
本格的な登山をしたい人には物足りないかもしれませんが、案外とあちこちに散らばっているこの規模の山を歩いて回るのも、アイルランドの自然派志向の人たちの一つの趣味というかトレンドとして定着している感じがします。
鵜飼
アイルランドの交通渋滞、羊と、もうひとつ・・・
アイルランドの交通渋滞といえば、
もちろん『羊渋滞』ですね。
『牛渋滞』もあります。
田舎の方にドライブすると、
突然、羊の群れが道路に・・・。
羊の方も、車に慣れているのか、
逃げずにそのままゆっくり移動。
日本人がこの光景を目にすると、
思わず写真を撮りたくなりますが、
こちらでは日常茶飯事。
そしてもうひとつ、よく遭遇する渋滞・・・
それは、『農業トラクター渋滞』です。
農業が盛んな国だけに、
農業トラクターが一般道を走っていることが多いのです。
トラクターは、走行速度がかなり遅く、
追い越し出来ない車線では、すぐに渋滞になりがちです。
ですが、延々とおとなしくトラクターの後をついていくと
自分の目的地まで何時間もかかってしまうので、
どこかの時点で追い越さないといけないのですが、
このトラクター追い越しについては、
頻繁にラジオや新聞などで注意を促しています。
『農業トラクターを追い越す時は、
絶対に安全であることを確認してから追い越しましょう』
といった感じです。
アイルランドならではの宣伝広告ですね。
多良岡
もちろん『羊渋滞』ですね。
『牛渋滞』もあります。
田舎の方にドライブすると、
突然、羊の群れが道路に・・・。
羊の方も、車に慣れているのか、
逃げずにそのままゆっくり移動。
日本人がこの光景を目にすると、
思わず写真を撮りたくなりますが、
こちらでは日常茶飯事。
そしてもうひとつ、よく遭遇する渋滞・・・
それは、『農業トラクター渋滞』です。
農業が盛んな国だけに、
農業トラクターが一般道を走っていることが多いのです。
トラクターは、走行速度がかなり遅く、
追い越し出来ない車線では、すぐに渋滞になりがちです。
ですが、延々とおとなしくトラクターの後をついていくと
自分の目的地まで何時間もかかってしまうので、
どこかの時点で追い越さないといけないのですが、
このトラクター追い越しについては、
頻繁にラジオや新聞などで注意を促しています。
『農業トラクターを追い越す時は、
絶対に安全であることを確認してから追い越しましょう』
といった感じです。
アイルランドならではの宣伝広告ですね。
多良岡
ジョージアン・リムリック
アイルランドで一番、不人気な都市は、リムリックでしょう。誤解や偏見に満ちたものも多いとはいえ、悪く言われることが多い街であるのは事実です。
けれどもリムリックは歴史も古い産業都市であり、実は見どころも多いのです。それら観光ガイドは別の機会に譲るとして、リムリックの街を歩いていて目立つものの一つが、ジョージアン・ビルディングです。
ジョージアンというのは、18世紀から19世紀にかけて、英国ジョージ王がアイルランドを含む大英帝国を支配した時代のことであり、ジョージアン・ビルディング(ジョージア調建築)というのは、簡単に言えば、その時代に建てられた建築スタイルです。
ジョージアンな建物は、特にそのドアがユニークなことで、絵葉書やポスターにもなるぐらいですが、そのほとんどがダブリンで撮られたものです。確かにダブリンは、ジョージアン・ビルディングが壮大に建ち並んだ街で、語学学校も、ジョージアンビルが校舎だったりします。そういう所で勉強すると、アイルランドに留学しているんだという気持ちが盛り上がってきて、それはそれでいいものです。
首都ダブリンに次いで、ジョージアン・ビルディングが多いのは、リムリックでしょう。逆に、コーク、ゴールウェイ、ウォーターフォードといった他の都市や、北アイルランドでは、さほど見応えのあるジョージアン・ビルディング群はありません。しかしリムリックはちょっと街を歩けば、このように、ここかしこに昔から変わらず残っており、今もオフィスビルなどとして現役です。

ほとんどがレンガ色の建物なので、重厚です。しかし反面、重苦しく感じるかもしれません。リムリックを訪れた時の印象が、どこか暗くて憂愁を帯びた感じがするとすれば、一つはこれのせいかもしれません。しかしそれだけに、明るく派手な街とは違う、渋い味があります。そのあたりを一度じっくりと歩いてみれば、リムリックの魅力を再発見できるでしょう。
鵜飼
けれどもリムリックは歴史も古い産業都市であり、実は見どころも多いのです。それら観光ガイドは別の機会に譲るとして、リムリックの街を歩いていて目立つものの一つが、ジョージアン・ビルディングです。
ジョージアンというのは、18世紀から19世紀にかけて、英国ジョージ王がアイルランドを含む大英帝国を支配した時代のことであり、ジョージアン・ビルディング(ジョージア調建築)というのは、簡単に言えば、その時代に建てられた建築スタイルです。
ジョージアンな建物は、特にそのドアがユニークなことで、絵葉書やポスターにもなるぐらいですが、そのほとんどがダブリンで撮られたものです。確かにダブリンは、ジョージアン・ビルディングが壮大に建ち並んだ街で、語学学校も、ジョージアンビルが校舎だったりします。そういう所で勉強すると、アイルランドに留学しているんだという気持ちが盛り上がってきて、それはそれでいいものです。
首都ダブリンに次いで、ジョージアン・ビルディングが多いのは、リムリックでしょう。逆に、コーク、ゴールウェイ、ウォーターフォードといった他の都市や、北アイルランドでは、さほど見応えのあるジョージアン・ビルディング群はありません。しかしリムリックはちょっと街を歩けば、このように、ここかしこに昔から変わらず残っており、今もオフィスビルなどとして現役です。

ほとんどがレンガ色の建物なので、重厚です。しかし反面、重苦しく感じるかもしれません。リムリックを訪れた時の印象が、どこか暗くて憂愁を帯びた感じがするとすれば、一つはこれのせいかもしれません。しかしそれだけに、明るく派手な街とは違う、渋い味があります。そのあたりを一度じっくりと歩いてみれば、リムリックの魅力を再発見できるでしょう。
鵜飼
アイルランドはハイテク?
アイルランドは以前から、
『IT先進国』といわれ、
日本と比べて、果たしてそうなのだろうか?と疑問に思ってきました。
実際にアイルランドに住んでみて、
電車やバスのチケットは、大きな駅では発券機で買えるものの、
小さい駅や無人駅では、今でも運転手や係の人が
手書きで行き先を記入して、お釣りも袋からジャラジャラ出して・・・
という光景が見られます。
その反面、『お!これは日本では見たことないぞ!』というものも存在します。
最近で驚いたのは、配達物の受け取りサインをする時のこと、
『ここにサインしてください』と渡されたのが、
携帯電話程度の小さなコンピュータースクリーン。
そこに、専用のペンでサインするようになっていました。
それから、郵便局では、
近頃、切手を買う際に、希望の額を伝えると
その場で機械に金額を入力し、その額の切手が
シールになって出てきます。
(つまり、半端な額を言っても、1枚の切手が出てきます。)
そして、よくよく考えると、
一般的な税金や光熱費の支払いなどは、
全てオンライン化されています。
支払い・住所変更・請求書閲覧など、
基本的なことはオンラインで済ませることが可能です。
こう考えると、アイルランドもなかなか便利な国のようです。
多良岡
『IT先進国』といわれ、
日本と比べて、果たしてそうなのだろうか?と疑問に思ってきました。
実際にアイルランドに住んでみて、
電車やバスのチケットは、大きな駅では発券機で買えるものの、
小さい駅や無人駅では、今でも運転手や係の人が
手書きで行き先を記入して、お釣りも袋からジャラジャラ出して・・・
という光景が見られます。
その反面、『お!これは日本では見たことないぞ!』というものも存在します。
最近で驚いたのは、配達物の受け取りサインをする時のこと、
『ここにサインしてください』と渡されたのが、
携帯電話程度の小さなコンピュータースクリーン。
そこに、専用のペンでサインするようになっていました。
それから、郵便局では、
近頃、切手を買う際に、希望の額を伝えると
その場で機械に金額を入力し、その額の切手が
シールになって出てきます。
(つまり、半端な額を言っても、1枚の切手が出てきます。)
そして、よくよく考えると、
一般的な税金や光熱費の支払いなどは、
全てオンライン化されています。
支払い・住所変更・請求書閲覧など、
基本的なことはオンラインで済ませることが可能です。
こう考えると、アイルランドもなかなか便利な国のようです。
多良岡